宝塚歌劇団月組 「結末のかなた」

1996-05-31 14:00開演 日本青年館大ホール


バウ作品を観るのは、これがはじめてである。バウホールで初演されたときからずっと観たかったので、大変嬉しい。

内容も悪くないし、なんといっても姿月あさとがかっこよい。夏河ゆらの羽乃記者も良い感じだし、瑠菜まりの小林少年も可愛い。羽乃記者に「SMってなあに」だって。この時笑いが漏れました。「ローンウルフ」でゆらさん鞭持っていましたよね。宝塚で「SM」なんてコトバを聞くとは思わなかった。大峯麻友の波越警部もいい味だしていて、はっきり言って文句なしなのである。で、千ほさちであるが、私は良かったと思う。無表情なところが不二子には合っていたんぢゃないかな。尼僧姿はいただけないけれど。ルパンの成瀬こうきは、ちょっと弱かったような気がする。

一番良いのは、やはり大仏の中の不二子とルパン。ソファの上でふたりでだらだらしている様子が、もうこのふたりは一線を越えた関係なのねと思わせる。この時の不二子の顔が好いんだな。これが。この場面を観ただけでかなり満足。

ほかに好きな場面は、不二子が黄金仮面を付けてお屋敷から抜け出すところ。そして、黄金仮面といえば道行く人が黄金仮面を付けているのが怖かった。

一年ぶりに観た宝塚が「結末のかなた」で良かった、と思ったのだった。


@home > impression-1996 > 結末のかなた