宝塚歌劇団星組 「ダル・レークの恋」

1997-12-09 15:00開演 宝塚大劇場


ホシナさんの星組娘役トップお披露目だし、ここはひとつ大劇場で観とかないとな、と思って行って来た。

はっきり言って、解らなかった。一回だけだとちょっと理解できないかもしれない、と思うのは私だけ? ストーリーが、でなくって、どうしてこうなるんだ、っていうのが、どうにもわからない。全部が全部って云うわけぢゃないけど、あまりにも感覚が違う。これが菊田一夫の世界なのか…な? まあ、インドでカースト制でヒンズー教って云うのと、時代もT型フォード生産開始より後で1947年より前だろう、というのを考慮に入れなきゃいけない。いきなり今の話だったらどうしよう。あの青い車…

カマラは、詐欺師ラジエンドラとしてのラッチマンは愛せないけれど、でも王子様でも乞食でも、好きなものは好きなのだ。ベッドシーンでは、最後はカマラの方から身を委ねているのが、その証拠なのだ。詐欺師ラジエンドラでも関係ない、と思ったのだろうね。

ラッチマンは、交換条件にカマラとの一夜を出したけれど、本当はなんにもしなくてもいいから誤解を解いて一緒にいられればいい(誤解が解ければ必然的にそうなるし)、と思ったのかな、とちょっとだけ思った。あまりにもカマラが頑なにラジエンドラとしてのラッチマンを拒むから、愛しているというより一族の名誉のための義務だからという態度に、業を煮やした感じがした。

その他。

確かに菊田一夫の、「君の名は」的な部分とか、ちょっとわからないところ、物足りないところもあったけど、昭和38年初演の話の割には古くささはそんなに感じず、おもしろいお話だった。またみたい。


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