1998-09-12 15:00 開演 多摩市関戸公民館
開場してから5分後に行ったのだが、その時点で結構客席には人がいた。ドラマ館の構成メンバーが主婦だったり仕事をしている女性ということもあるのか、「職場仲間」、「近所づきあい」とか「PTAつながり」という観客が多かったように思う。しかし、隣で内容を言うのはやめてほしかったな。
「12人の怒れる男」をパロッた、筒井康隆原作のこの話は、おもしろいのだけど、笑うに笑えない。無罪確定と思われる被告を、陪審員が「それではつまらないから有罪にしてしまう」課程をおもしろおかしく描いているからだ。そういうのはおかしい、と主張する校長(陪審員6号が被疑者家族に接触していたこともあり審議の無効性も訴えていた)を、不正をしていたことをネタに丸め込むし、最後に陪審員6号が「集団にならないと悪いことができない」と呟くのにリアリティーを感じた。いいことも悪いことも、誰かきっかけになる人がいないとなにもできない。議長も「有罪のほうが面白いから有罪にしちゃえ」っていう提案に乗っちゃうもんね。だから、校長の言っていることはもっともなんだけど、抜け駆けする優等生みたいな雰囲気になってしまうのである。途中から集団いじめを傍観している気分になった、というのは優等生的感想かしらん。
ドラマ館は、初めて観る劇団だけど、カーテンコールで手拍子あり〜の、歌を歌っちゃうので、宝塚的盛り上がりを見せていた(ミラーボールも回っていたような気がする)のが、本編よりも面白かった。
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