舞台集団 GARTERBELTS「ワイルド・ミッチ」

1998-09-13 15:33 開演 多摩市関戸公民館第1集会室


なんか、きちんとプロットに沿って演じている。パンフレットに場面の説明なくてもよかったんぢゃないのかな。話の展開もそれだけで読めちゃうしね。話自体も、謎解きに凝っているわけでも、犯人を追いつめて手に汗握るわけでもなく、他愛ない。

天誅丸と名乗る怪人によって引き起こされる謎の殺人事件。果たしてその真相や如何に・・・ってところだけど、あんまり都合良く話が進みすぎ。それに、プロットを追っかけていくのに必死というような脚本で、あんまり肉付けもされていない。暗転も多いし、その間スライドで場面を繋いでいるから道具を出し入れしているのが丸見えってのも、はっきり言って興醒めだ。必要のない登場人物(ミッチの祖父)なんかもいたしね。時間の制約があったのかどうかはわからないけど、随分と粗い印象しかない。

でも、個々のキャラクターは良かった。ミッチもよっちゃんも、今時の中学生っぽくないし、性格的にもけっこう変な人だけど、作品の中ではおかしくない。よっちゃんは狭いところが好きだったり寿司のやけ食いしたりするという設定は、なんだか納得できる。刑事達のキャラクターは、わかりづらかったな。パンフには警部は悪徳刑事とか書いてあったけど、そういう部分を出す場面はなかったし、最後のスライドの説明だけだったら、わざわざそういうことを書く必要もないのでは?

しかし、この劇団のエライところは、観劇中に飲み食いして良い、というところである。コーラとジンジャエール、ポップコーンを用意してあって、しかもパンフの裏に引換券がついているなんて、太っ腹である。本当は観客にもそのくらいの余裕があって、いいのよね。といいつつ、客席が込んでいて身動きが取りにくく、飲んだり食べたりするどころではなかった。実際立ち見も出ていたわけだし、演フェススタッフは観客席に座ってないで、立ち見でもいいんぢゃないのかな。アンケートに感想記入欄がなかったから書かなかったけどさ。


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