1999-05-28 13:00 開演 1000days劇場
ホルストの「惑星」が聴きたいな〜と思って、家中のレコードを探していたら、『WSS』のサントラがでてきた。結局うちには「惑星」はなくてCDを購入したのだけど、指揮がレナード・バーンスタインだったというのが、『WEST SIDE STORY』に関連した最近の話。
ま、そんなことはどうでもいいんだけど、『WSS』は観ず嫌いで、なんでかずっと嫌いで、映画も録画してそのままだし、四季版なんて観たことない。もちろん来日公演は言うまでもない。随分前にただ一度だけ、NHKの某歌番組で、さだまさしのトニーと南野陽子のマリアで『WSS』のパロディを見たぐらいである。あの時、バルコニー・シーンで
マリア 「トニー、トニー」
トニー 「ワンワン」
と吠えなければ、変な思い出も残らないで済んだだろうに……
さて、星組の『WSS』である。本当に最初は気が引けた。だいたい悲劇は嫌いだ。それにいくら名作っていわれてても後味が悪い話である。見終わった後もその評価は変わらないけれど、ミュージカル『WSS』に関しては少なくとも「嫌い」から「好きでも嫌いでもない」くらいには出世した。もし星組でやらなかったら、一生『WSS』を観ないで、人生損してたかもしれない。星組の『WSS』は、思っていた以上によかった。
その功績は、やっぱり星奈優里にあるんぢゃないかな、と思うのだ。別に私が星奈さんを好きだから云うわけではないけれど、まるでマリアが憑依していちゃってるみたいだし。歌は『皇帝』のときに比べて格段に上手くなっているけど高音部はまだ苦しそう(それはいつものことだって?)。しかし、それを補って余りあるマリアである。
星奈さんの熱演に引きずられるように、加えて稔幸のトップお披露目も作用して、星組全体に鬼気迫るものがあった。個別にみていけば、たとえば、第3場・婚礼衣装店のアニタの服はまるでマタニティドレスぢゃないか、というような文句も所々にあるが、別に気になるほどでもない。
ノルさんのお披露目なので、「特別に」フィナーレがついた。カーテンコールの後におまけっぽく付いていたから、少しだけ違和感を感じた。でも「オータム・イン・ニューヨーク」のデュエットダンスは、ゾクゾクしちゃいました。
最初にオペラみたいにイントロダクションがあって、さすがレナード、侮れない。そんなところが斬新で面白かったし、やっぱ生オケは良い。
大安吉日なので駅前で宝くじを買ってから劇場に行って、キャトレーブを覗いていっぺん外に出たら、和央ようかさんの楽屋入りが見れてラッキー。私、タカコさんとの遭遇率は高いかも・・・(そうかな?)
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